高崎町の家

専用住宅

キッチンを中心にした住まい。1階はパブリックスペース、2階をプライベートスペースと明快に分け、キッチン上部の吹抜で繫がる。居場所によってプライバシーが調整できる機能的な構成である。

所 在 地  竹原市高崎町
構   造  木造
階   数  2階建
面   積  敷地面積 180.42㎡
       建築面積  70.18㎡
       延床面積 109.17㎡

 [草原家 縁側のある住まい]
 竹原市の中心部から東へ5㎞、海岸線を走ると瀬戸内の多島美に目を奪われる。丘の上にある敷地の印象は、がらんとした草原でJR呉線が山裾にのどかに走っている。平地が希少な地域で敷地を探していたご夫婦は、やっとこの地にめぐり会い何度も地主に掛け合った。その熱意が伝わったのか、友人と隣同士で家を建てるという希な結果となった。
 周辺はぽつぽつと住宅がある程度で、敷地境界さえ曖昧な場所である。ならば何処からでもアプローチできる住まい(=ご近所の人が気軽に縁側から上がって来られるような住まい)そんな気安さで地域と繫がることが、このご夫婦の理想ではないかと気づいた。しかし、開かれた住まいがいつもカーテンを閉ざしているのではつまらない。そこで、1階はパブリックスペース、2階をプライベートスペースと明快に分け、上下階を吹抜で繫いだ。居場所によってプライバシーが調整できる構成だ。吹抜の下にはキッチンが据えられ、動線の中心にもなっている。さまざまな生活シーンにおいて使いやすく、シンプルで心地よい住まいになった。

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