三筋の家

専用住宅(母屋が隣の二世帯住宅)

実家の隣に家を建て、緑豊かな庭を共有する良好な関係に。小さな中庭で街との距離を保ちながら、どこにいても家中が見渡せる、家族との接点が自然に生まれる住まいである。

所 在 地  広島市佐伯区三筋
構   造  木造
階   数  2階建
面   積  敷地面積 207.89㎡
       建築面積 115.72㎡
       延床面積 143.60㎡

 実家の隣に「若夫婦の家」を建てるという理想的な計画である。敷地は集合住宅や店舗等が混在しているエリアなので、小さな中庭を設けプライバシーを守りながら採光や通風を確保することにした。幸いに実家と接している部分は緑豊かな庭だったので、そこに大きな窓を開けることでこちらからも緑が享受でき、庭を介して母屋と繋がる良好な関係になった。
 家族との接点が自然に生まれるような構成を考え、台所を動線の中心に据えてそこから家中が見渡せるように設計した。全ての空間が直接あるいは視覚的に繋がり、どこにいても家族の気配が感じられる住まいになった。将来子ども達が巣立った後もこの繋がりは有効に働きながら一階で生活が完結できる。
 わずかなエネルギーで家中同じ温度の快適な生活が送れるように、家全体を魔法瓶のような高い保温性を持たせた。これに組み合わせた蓄熱式床暖房は、熱源は電気式ヒートポンプで夜間の余剰電力を用い、夏は床冷房に切り替えることもできる。一年中活躍できる快適な省エネ冷暖房システムである。

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