城内の家

二世帯住宅

1 階は親世帯、2 階に子世帯、建物を南北二つのブロックに分けた。間にある中庭から光や風を取り込みつつ、視覚的にも二世帯が繋がる。プライバシーを保ちながら、家族の気配が感じられる構成である。

所 在 地  廿日市市城内
構   造  木造
階   数  2階建
面   積  敷地面積 198.00㎡
       建築面積 106.02㎡
       延床面積 219.95㎡

[ 三世代で暮らす終の棲家]
高度成長期、子ども達の教育を考え中山間地域から街へ移り住んだ。その子ども達も家族をつくり、近い場所にそれぞれの住まいを構えた。その子世帯のご夫婦から、80 歳代を迎えたご両親が元気なうちに、二世帯住宅で一緒に暮らしたいという依頼があった。ご両親は畑のある山あいの田舎と、街にある住まいを行ったり来たり「都市と自然の近接ライフ」を楽しんでおられた。住まいへの要望は、三世代が仲良く安心して暮らせ、家族みんなが帰ることを楽しみにするような住まいであり、二世帯には程よい距離感をとのことだった。地域のコミュニティーや景観の形成にも寄与できることも委ねられた。1 階は親世帯、2 階は子世帯。上下階とも南北二つのブロックに分かれている。南側はパブリックスペース、北側はプライベートスペースと機能で明快に分かれており、上下階・南北を吹抜で繋ぎ、居場所により関係性を調整できるよう構成した。全ての空間が直接あるいは視覚的に繋がり、家族の接点が自然に生まれる構成であり、プライバシーを保ちながら、どこにいても自然の移ろいを感じられる。中庭を中心とし、木の温もりが感じられる心地よい空間である。

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