深川の家

専用住宅

箱形の建物を持ち上げ1階はピロティに、水の豊かな土地への配慮だ。持ち上げられた居住部分は、全てが吹抜けで繋がる立体的ワンルーム。家族のコミュニケーションを大切にした設計である。

所 在 地  広島市安佐北区深川
構   造  鉄筋コンクリート造
階   数  3階建
面   積  敷地面積 157.07㎡
       建築面積  84.75㎡
       延床面積 215.99㎡

 敷地は街並みと田園風景のちょうど境界あたりに位置する。「3人の子ども達がのびのびと育つ家にしたい」というのがクライアント夫婦の一番の希望だった。
 敷地の広さから建物は3層で構成されている。1階はカーポートや後に自由に利用できるようピロティーとし、その上の2・3階に居住スペースを設けている。建物の形状は単純な箱形とし、南北のそれぞれ違う風景を生かしながら採光と通風を十分に確保するため、南北面のほとんどを開口としている。そのために、東西面の外壁だけを構造壁とし、それを各階のボイドスラブでつなぐことで無柱空間を成立させた。
 居住スペースは可動間仕切りを開くと、全ての空間が吹き抜けを介して立体的に繋がるワンルームになるように考えられている。これは、2階のキッチンを家事動線の中心としながら、家全体の気配を感じられるようにするためで、家事をしながら自然に家族とコミュニケーションがとれるように配慮されている。また、大きなワンルーム空間は、外断熱によるコンクリートの蓄熱効果や床暖房などにより温熱環境がしっかりと支えられているので、家中どこにいても快適な住まいが実現している。

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